公開日 2026年08月20日
更新日 2026年08月20日
令和8年6月30日環境省が進める「自然共生サイト」の認定制度において、片岸公園が自然共生サイトとして認定されました。片岸公園(みのすけ沼)は、市民の憩いの場として親しまれているだけでなく、多様な生きものが生息する貴重な自然環境を有しており、その価値が評価されたものです。
また、連携活動実施者として釜石DMCと共に、みのすけ沼の様々な希少動植物の保全と自然の豊かさを利用した教育機会やアクティビティ提供を共同で目指していきます。

「自然共生サイト」とは
企業や自治体、地域住民などによる継続的な管理によって生物多様性の保全が図られている区域を、環境省が認定する制度です。認定された区域は、国が推進する「30by30(サーティ・バイ・サーティ)」(※1)の達成に貢献する重要な場所として位置付けられています。
(※1)2030年までに国土及び海域の30%以上を健全な生態系として保全することを目指す国際目標。
今回の自然共生サイトへの認定は、その地域が豊かな自然環境を有し、生物多様性の保全に重要な役割を果たしていることを示すものです。
令和8年6月30日現在、全国には610カ所の自然共生サイトが認定されており、今回の認定では55件の増進活動実施計画と、釜石市の連携増進活動実施計画(回復タイプ)1件の認定となりました。
地域生物多様性増進法に基づく「自然共生サイト」の認定 (令和8年度第1回)について | 報道発表資料 | 環境省
片岸公園とは
片岸公園は、豊かな緑と水辺環境に恵まれた公園であり、現在は市民の憩いの場として利用されています。また、公園内には多様な植物が生育し、昆虫や鳥類など様々な生きものが確認されるなど、貴重な自然空間となっています。
東日本大震災以前、この地域は住宅や農地として利用される一方、周辺には豊かな水辺や緑地が広がり、子どもたちの遊び場として親しまれるなど、地域住民の暮らしに身近な自然環境が形成されていました。
東日本大震災後は、復興事業の一環として片岸公園が整備され、防災機能と自然環境の保全を両立した公園として再生されました。現在では、多様な生きものが生息する貴重な自然空間であるとともに、地域住民に親しまれる憩いと交流の場として活用されています。
片岸公園で確認されている多様な生き物
片岸公園は、岩手県沿岸部に残る貴重な湿地環境を有しており、その特性を反映して多様な希少動植物が生息・生育しています。
以下はその一例です。
〈植物〉
・サガミトリゲモ(環境省レッドリストVU、岩手県レッドリスト絶滅危惧Ⅰ類)
・ツツイトモ(環境省レッドリストVU、岩手県レッドリスト絶滅危惧Ⅰ類)
・ミズアオイ(環境省レッドリストNT、岩手県レッドリスト絶滅危惧Ⅰ類)

【左ツツイトモ、右ミズアオイ 提供:岩手県立大学島田直明教授】
〈鳥類〉
・ミサゴ(環境省レッドリストNT、岩手県レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類)
・オオハクチョウ
・カワセミ

【オオハクチョウ 撮影:釜石市生活環境課】
〈昆虫〉
・マダラヤンマ(環境省レッドリストNT、岩手県レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類)
・チョウトンボ
【マダラヤンマ 撮影:釜石市生活環境課】
これらの生きものは、公園内の草地や湿地、水辺環境など、多様な生息環境によって支えられています。自然共生サイトへの認定は、こうした貴重な生態系が認められていることを示すものです。
具体的な取り組み
釜石市では、今回の自然共生サイト認定を一つの契機として震災前の「みのすけ沼」や、湿地及びその周辺に生息することができる多様な生物種の保全にむけた活動に努めてまいります。
〈取り組み例〉
- 生物多様性に配慮した公園管理の推進
- 動植物のモニタリング調査
- 外来種対策の実施
- 環境学習や自然観察会の開催
- 市民や関係団体との連携による保全活動

【ヌマチチブ 撮影:釜石市生活環境課】

【片岸公園の外来植物調査】
【令和8年8月19日東海大学の学生と外来植物セイタカアワダチソウ防除】
今後も片岸公園が持つ豊かな自然の価値を広く発信しながら、人と自然が共生するまちづくりを推進してまいります。

