姉妹都市ディーニュ・レ・バン市に中学生を派遣しました

公開日 2025年02月10日

更新日 2025年03月31日

市では、海外での異文化体験や同年代の青少年との交流を通し、異文化に対する理解を深め、市の国際化に貢献できる青少年の育成を目的として、海外に市内中学生を派遣しています。

 

昨年度に引き続き、今年度も中学生をフランス共和国に派遣しました。現地滞在中は、姉妹都市ディーニュ・レ・バン市の姉妹都市交流のゆかりの場所の訪問やホームステイ、市民のみなさんや青少年との交流をしてきました。

 

派遣に向けた事前研修

派遣に向けて、姉妹都市交流の経緯やフランス語等についての事前研修を行いました。

 

【事前研修】姉妹都市交流の経緯、昨年度派遣生徒との意見交換

まずはじめに、当市と姉妹都市ディーニュ・レ・バン市とがどのような交流を行ってきたか、その経緯を学びました。その後、昨年度、フランスに派遣された生徒たちと意見交換を行いました。

 

意見交換では、海外での経験を通して自分がどのように成長したか、派遣前と派遣後の自身の変化、ホームステイ先での交流について等、色々な話題について意見交換が行われました。今年度の派遣生徒は、先輩たちの貴重な体験談にうなずきながら話を聞いていました。

 

  

 

  

  

【事前研修】フランス言語・文化講座

今年度も佐々木イザベルさん(フランス出身、大船渡市在住)を講師に迎え、フランス語やフランスの文化を学ぶ講座を行いました(全3回)。講座では、あいさつや自己紹介等、現地でのホームステイや交流を行ううえでの必要なフランス語やマナー等を学びました。

 

  

 

  

 

また、講座最終日には、市内の国際交流団体である釜石市国際協会や釜石トレデュニオンの皆さんを相手に、学んだあいさつや自己紹介を披露しました。その後、両団体の皆さんから、国際交流の大切さや海外で注意すべきこと等をお話いただきました。

 

  

 

  

 

【事前研修】フランス現地での交流の準備

姉妹都市ディーニュ・レ・バン市滞在中は、マリア・ボレリ校の訪問や同市内の博物館で開催中の日本文化紹介イベントへの参加を予定しています。それらの中で、「釜石市の紹介」や「日本文化の紹介」を予定しており、その練習・準備を行いました。

 

「釜石市の紹介」では、「海」「鉄」「ラグビー」について紹介することとし、どのように説明をしたら釜石市を訪れたことがない方たちにも伝わるか、自分たちで紹介内容を考えて発表の準備・練習を行いました。また、「日本文化の紹介」では「書道」「折り紙」「けん玉」の3つのチームに分かれ、これらを一緒に体験してもらいながら紹介することとし、その準備・練習を行いました。

 

  

 

  

 

  

 

釜石市長への表敬訪問

令和7年3月6日(木)、派遣生徒9名が釜石市長を表敬訪問しました。会談の中では、小野市長や髙橋教育長から派遣に向けての激励をいただきました。その後、生徒一人一人から、フランス派遣を通してどんなことを学びたいか、帰国後にフランスでの体験をどのように活かしていきたいか等、決意表明が行われました。

中でも、今回の派遣を通して、日本と海外の文化や価値観の違いを学び、ゆくゆくは釜石と世界との懸け橋になりたい等、派遣生徒から力強い決意が聞かれました。

 

  

 

  

 

フランス派遣(3月14日~21日)

令和7年3月14日(金)から21日(金)の期間、市内中学生9名をフランス共和国に派遣しました。

 

3月14日(金)

 髙橋教育長や保護者、市役所職員に見送られながら、釜石市役所前を元気よく出発しました。参加生徒全員が初めての海外ということもあり、期待と不安が入り混じった面持ちで羽田空港からフランスへ向けて飛び立ちました。

  

 

3月15日(土)

 フランクフルト空港(ドイツ)経由を経て、南フランスのマルセイユ空港に到着しました。生徒たちは、人生初の海外に長旅の疲れも忘れ感動していました。

 午後、ディーニュ・レ・バン市庁舎前で、生徒たちの到着を待ちわびていたホストファミリーとの初対面です。初めは戸惑いを隠せませんでしたが、各ホストファミリーが優しく迎えて入れたこともあり、生徒たちはすぐに笑顔を見せていました。

  

 その後、ディーニュ・レ・バン市の中心街を散策しながら、同市議員から町の歴史の説明を受けました。中心街の視察終了後、ホストファミリーやディーニュ・レ・バン市関係者との夕食会やヒップホップイベントを楽しみました。

  

 

  

3月16日(日)

 在マルセイユ日本国総領事館の北川総領事に同行いただき、釜石市とディーニュ・レ・バン市の姉妹都市提携のきっかけとなった「アンモナイトの壁」や、釜石をイメージして作られた釜石ガーデンを視察しました。アンモナイトの壁は、現在見えているだけでも1,553個のアンモナイトの化石が確認されており、その想像以上の壮大さに生徒たちはとても驚いている様子でした。

  

 

  

 午後には、2023年に開催された第1回ワールドアマチュアラグビーフェスティバルに参加した、ディーニュ市地元チーム「ディニョワ」の応援を行いました。観客の中には、同大会でのいわて釜石ラグビーフットボールクラブの活躍を覚えている方が多く、生徒たちの姿を見かけると「KAMAISHI!」と声をかけてくれてました。試合の応援後、チベット研究等で著名な女性冒険家アレキサンドラ・ダビッド・ニール博物館を視察しました。

   

 

      

 

3月17日(月)

 同市内のマリア・ボレリ校を訪問し、同校の生徒との交流を行いました。まず、同校の音楽クラスに参加し、特設バンドの演奏のもと、フランスの童謡「アヴィニョンの橋の上で」を一緒に歌いました。その後、受入のお礼として、派遣生徒の演奏による「さくらさくら」を披露しました。同校の生徒は、初めて聞く日本の伝統的なメロディーを楽しんでいる様子でした。次に、各ホストファミリーの生徒と一緒に、同校の各授業に参加しました。参加した英語のクラスでは、日本人が珍しいのか生徒たちは質問攻めにあっていました。

  

 ディーニュ・レ・バン市庁舎に移動し、パトリシア・グラネ市長を表敬訪問しました。グラネ市長は、生徒たちを歓迎するとともに、昨年9月の姉妹都市提携30周年記念事業で訪問した釜石の印象を話してくださいました。また、生徒たちから派遣受入の感謝を述べるとともに、釜石市の紹介を行いました。

 

   

 午後には、オートプロヴァンス地質保護区を視察しました。この保護区は、ヨーロッパ最大の地質保護区であり、3億年の歴史を感じられる貴重な場所です。ユネスコジオパークの地質学者の説明を受けながら視察しました。

  

 視察終了後、市内のコミュニティ施設「青年と学生の家」を訪問し、利用している生徒や市民を対象として日本文化の紹介をしながら交流を楽しみました。

  

 

  

 

3月18日(火)

 朝、ついにホストファミリーとのお別れの時です。生徒たちはホストファミリーにとても暖かく迎え入れ、どの生徒も滞在中楽しい時間を過ごしたそうで、その別れをとても惜しんでいました。

  

 

  

 ディーニュ・レ・バン市を離れ、マノスクにあるロクシタン社・工場を訪問し、植物原料へのこだわりや品質管理の大切さ、SDGsの取り組み等を学びました。また、同社が世界中で視覚障がい者への支援に取り組んでいることを知り、生徒たちは驚いている様子でした。工場見学の後、生徒代表から同社人事部長のナタリー・テリア―氏に視察受入と震災後の支援に対し感謝の言葉を伝えました。

  

 午後は、アヴィニョン駅から高速鉄道TGVに乗り、パリへ移動しました。

 

3月19日(水)

 午前はパリ市内の視察を行いました。現地ガイドの説明のもと、エッフェル塔やルーブル美術館、凱旋門を視察し、パリの街並みの美しさと歴史の重みに、生徒たちは圧倒されていました。

  

 

  

 午後にはシャルル・ド・ゴール空港(パリ)に移動し、短い滞在ではありましたが、フランスでのたくさんの思い出を抱えながら羽田空港へ向けて飛び立ちました。

     

 

3月20日(木)

 羽田空港には夕方に到着しました。生徒たちは緊張が解けたのか、羽田空港の日本語の表示を目にした途端、「日本に帰ってきたー」と声を上げて喜んでいました。

 

3月21日(金)

 在日フランス大使館を訪問し、レティシエ・ビルゴレ政務参事官にフランス派遣での体験や学びを報告しました。途中、フィリップ・セトン大使がサプライズで会場に現れ、生徒たちに向けて声をかけてくださいました。生徒たちからの報告後、ビルゴレ政務参事官は生徒たちに労いの声をかけるとともに、生徒一人一人が大使であり、皆さんのような若い世代の交流を通して日本とフランスの関係が深まっていくのを感じているとも話してくださいました。

  

 午後、東京駅から岩手に向けて移動し、夕方には釜石市役所に到着しました。到着後、小野市長から労いの言葉をいただき、生徒代表から到着の報告をしました。生徒たちも家族のみなさんも、久々の再会を喜んでいました。

 

  

 

 

報告会

 3月29日(土)釜石市民ホールTETTOギャラリーにて、フランス派遣の報告会を開催しました。生徒一人一人から、フランス派遣を通じて得た貴重な体験や学び、それらを今後どのように活かしていくか等を報告しました。参加者の方たちは、生徒たちの充実した交流の様子や今後の決意についての報告に対し、頷きながら耳を傾けていました。

  

 

  

 

釜石市とディーニュ・レ・バン市との交流の経過

姉妹都市ディーニュ・レ・バン市との交流の経過等については、こちらをご覧ください。

 

この記事に関するお問い合わせ

総務企画部 総務課 国際交流室
住所:〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
TEL:0193-27-8411
FAX:0193-22-2686
お知らせ:問い合わせメールはこちら
このページの先頭へ戻る
閉じる