選挙の疑問にお答えします
このページでは、何だか疑問に思うんだけどあらためて聞くのはちょっと…というような、素朴な疑問などを集めてみました。なお、お寄せいただいた疑問は、このページに掲載することがありますのでご了承ください。
まだ19歳なのに選挙の入場券が届きました。どうして?
「選挙は20歳になってから」とみなさん思うことでしょう。いや、そうなんですけど、たまに「まだ19歳なのに入場券が来たんだけど、投票していいの?」と問い合わせを受けます。
年齢を数える際には、「年齢計算二関スル法律(明治35年法律第50号)」という法律に基づいて計算されますが、その年齢計算二関スル法律のにおいて、
【年齢計算二関スル法律】
(2) 民法第百四十三条ノ規定ハ年齢ノ計算ニ之ヲ準用ス
と書いてあります。 では、その民法第百四十三条には何が書いてあるかというと、
【民法第百四十三条】
第百四十三条 期間ヲ定ムルニ週、月又ハ年ヲ以テシタルトキハ暦ニ従ヒテ之ヲ算ス
(2) 週、月又ハ年ノ始ヨリ期間ヲ起算セサルトキハ其期間ハ最後ノ週、月又ハ年ニ於テ其起算日ニ応当スル日ノ前日ヲ以テ満了ス但月又ハ年ヲ以テ期間ヲ定メタル場合ニ於テ最後ノ月ニ応当日ナキトキハ其月ノ末日ヲ以テ満期日トス
…何のことか読みづらいので要約すると、「期間の計算を始めたら、計算を始めた日(週・月)の前の日(週・月)をもって、その期間の満了日とする」ということです。
どういうことかというと、1月1日に生まれた赤ちゃんは、同じ年の12月31日で満1歳(0歳と365日⇒満1年)と計算するというルールなんですね。
さて、選挙人名簿に載るには満20歳以上であることという条件がありますが、平成13年7月29日執行された第19回参議院議員通常選挙にあてはめると、昭和56年7月30日に生まれた人は、平成13年7月29日で満20歳となり、選挙権を有するとなります。それで19歳でも入場券が届くことがあるんですね。
入場券をなくしちゃいました。投票できないの?
投票所へ入場できるは、投票立会人や投票所の従事者、そして投票に来た有権者とその一部付き添いの方とされています。一般的に、投票の公平・公正・秩序の保持のために、投票に関係ない者は投票所へ出入りできないことになっています。入場券は、自分が投票所へ出入りできるものである証となるひとつの根拠といえます。それをなくしたらどうなるのでしょうか?
結論は、あなたが選挙人名簿に載っている者である限り、本人である確証があれば投票できます。
例えば、投票所へ行って入場券をなくした旨話をしていただければ、本人であることを申し出る「宣誓書」の様式をお渡ししますので、宣誓書に記入をし本人と確認されれば、あらためて入場券を再発行しますので、それで投票することができます。
投票所への入場券は、投票日前日までに届くように努めることとされており、釜石市では有権者全員に郵送しています。選挙が近くなりましたら、郵便受けの確認をお願いするとともに、入場券が届きましたら、大切に保管していただきますようお願いします。もし届かないという方は、選挙管理委員会へお問い合わせください。
選挙のポスターって掲示板以外に貼っていいの?
選挙が近くなると、あちらこちらに選挙に関係すると思われるポスターが見られるようになります。党首の写ったものや、ニュースで最近良く聞く人の写真、2、3人で並んでいるポスターなど、様々です。ところで、実は選挙運動用ポスターは、選挙の公示日(または任期満了日)から6ヶ月以内は、禁止されている事前の選挙運動にあたるとして、どこにも貼ってはいけないことになっています。
じゃあ、あの貼ってあるやつは何なの?っていうと、政党の政治活動用ポスターという取扱いになります。よく見ると、「○○党時局講演会 ○月×日午後△時 ××駅前」とあって、弁士としてポスターに写っている人たちが紹介されています。事前の選挙運動はできませんが、政治活動の自由は憲法で保障されているので、政党は政治活動を行うことができます。
ちなみに選挙が公示(告示)されると、候補者の類の文書図画は、都道府県の選挙管理委員会が認証したもの以外は掲示等してはならないことになっていますので、候補者となる者の写った政治活動用ポスターであっても撤去しなければならないことになっており、候補者となった者のポスターは、設置されたポスター掲示板以外に貼ってはいけないことになっています。
さて、参議院選挙の際には、比例代表選挙の候補者のポスターが街にあふれましたが、あれはポスター掲示板に貼っていないけど、いいの?
比例代表選挙は候補者数が非常に多いので掲示板を設置できる場所が限られてしまうので、掲示板は設置しないこととするかわりに貼れる場所を指定して、候補者毎に施設の所有者に対して掲示許可をもらうことにしました。
常識的な話ですが、これらのポスターは、ポスター掲示板に貼るものを除いて、すべて土地・建物の所有者に対して掲示の許可をもらわなければならないことになっています。そして用が済んだら直ちにはがさななければならないことにもなっています。
有権者の方から、「勝手に貼っていった」とか「選挙終わったのにいつまでも貼ってあるが、もうはがしてもいいよね」という問い合わせを受けます。人間ですからうっかりすることもあるでしょうが、ポスターを貼る側の方にも是非気をつけていただきたいと思います。
政治家って、だれ?
有権者の方からお寄せいただいた疑問を紹介します。
※※※ 以下質問の原文 ※※※
さて、一つ選挙について質問させてください。というのは、「政治家は有権者に物やお金を贈ってはいけません」というようなことがテレビのスポット広告やポスターによく書かれますが、そのときの「政治家」とは誰のことを指すのでしょうか?もちろん、現職の議員などは該当すると思いますが、例えば、いまは落選している元職の人や、次期の選挙に出ようとする人も、当選目的に物やお金を有権者に贈りたくなる気持ちはありますよね?
是非おしえてください。お願いいたします。
ご指摘のとおり、政治家は有権者に対してお金や物を寄付してはならないことになっています。ここで言う「政治家」の意味ですが、
【政治家の定義(政治資金規正法第3条第4項)】
公職の候補者である者、公職の候補者になろうとする者、現に公職にある者
と定義されています。また「公職」とは、
【公職の定義(公職選挙法第3条)】
国会議員及び地方公共団体の長又は議会の議員
と定義されています。
つまり、現在公職にある者として活動している方だけでなく、落選した元職の人や、次の選挙に初めて出ようとしている人も、立候補する意思が認められる限り寄付禁止のルールの対象になります。当然、有権者が寄付をしたり、寄付を求める場合にあっても、同様のルールの対象になりますので注意が必要です。
自治体のホームページに議員さんの写真はOK?
有権者の方からお寄せいただいた疑問(その2)を紹介します。
※※※ 以下質問の原文 ※※※
●今や全国各自治体においてホ-ムペ-ジを作成されている動きがあるようですが、たとえば市のホ-ムペ-ジ(市議会事務局において)、市議会議員の所属会派、あるいは、当選回数等に合わせ市議議員の顔写真を掲載することは、選挙運動期間前、選挙運動期間中、これ以外の平常時においてのおのおのについてにさしつかえありませんでしょうか。
IT(information technology 情報通信技術)の普及が進み、各自治体においてホームページを作成する動きが増えています。最近では、何らかのホームページを持たない自治体はごくわずかといえるのではないでしょうか。
自治体に限らず、各種団体でホームページを有することのメリットは、自らを知ってもらう機会を、広く、早く、その時々にあった形態で提供すること、さらには地理的条件のバリアフリー化を実現させ、その後の活動に有益な効果をもたらすことであると思われます。
自治体においては、自分たちの街がどういう街なのか、どんな事業を行っているのか、その街の情報を積極的に掲載して、より身近に行政を感じてもらおう、利用してもらおう、そして次のまちづくりに役立てていくことを目的に、様々な形態で作成されています。
さて、ご質問の件ですが、自治体のホームページ上に議員や首長の写真を掲載しているところはいくつかあります。ご質問の趣旨は、自治体のホームページ上に議員や首長の写真を掲載するのは、選挙運動として規制を受けるのではないか、ということだと思います。
現在、インターネット上で、公職にある者または公職の候補者等が写真等の情報を選挙運動として掲載することは、公職選挙法第142条及び第143条でいう「文書図画」にあたるとされ、同法第201条の13により掲出を禁止されています。
しかし、各自治体のホームページまたは広報誌において、議員または首長を掲載する行為は、その本旨はあくまでも市民に対する情報の提示という行政サービスの一つであって、公職にある者または公職の候補者等が行う選挙運動とは異なるものであり、公職選挙法に違反しないと思われます。
ところで、新聞報道等でも報じられておりますが、総務省の研究会である「IT時代の選挙運動に関する研究会」は、その第7回会議で、選挙期間中であっても、候補者だけでなく政党関係者以外の一般市民(第三者)が行うネット上の選挙運動を認める方向で一致しました。
これは直ちに実現するものではありませんが、近い将来、問題点を整理した上で法整備を進め、ネット上の選挙運動ができるようになる日がくるのではないでしょうか。
え、候補者がいない?
有権者の方からお寄せいただいた疑問(その3)を紹介します。
※※※ 以下質問の原文 ※※※
県知事や市長などの選挙に誰も立候補しなかった場合、何回も再選挙の公示(注)をするみたいですが、何回公示しても誰も立候補者がいなかった場合、法的にはどのようになるのですか?
誰が県知事や市長になるのですか?
首長であれ議員であれ、選挙に立候補する人がいない場合は、ご指摘のとおり何回でも再選挙をして、当選人が決まるまで選挙をします。
では、本当に知事や市長になりたい人がいなかったらどうなるのか、という質問の答えは、地方自治法に規定されています。
【地方自治法第152条】
第百五十二条 普通地方公共団体の長に事故があるとき、又は長が欠けたときは、副知事又は助役がその職務を代理する。この場合において副知事又は助役が二人以上あるときは、予め当該普通地方公共団体の長が定めた順序、又はその定がないときは席次の上下により、席次の上下が明らかでないときは年齢の多少により、年齢が同じであるときはくじにより定めた順序で、その職務を代理する。
(2) 副知事若しくは助役にも事故があるとき若しくは副知事若しくは助役も欠けたとき又は副知事若しくは助役を置かない普通地方公共団体において当該普通地方公共団体の長に事故があるとき若しくは当該普通地方公共団体の長が欠けたときは、当該普通地方公共団体の長の指定する吏員がその職務を代理する。
(3) 前項の場合において、同項の規定により普通地方公共団体の長の職務を代理する者がないときは、当該普通地方公共団体の規則で定めた上席の事務吏員がその職務を代理する。
というように、知事(市長)→副知事(助役)→上席の事務吏員という流れで、職務は代理されていきます。よって、知事や市長の仕事をこなしていく人がいなくなるということはありません。その間に、あらためて知事や市長を選挙することになります。
(注) 「公示」とは、天皇の公示行為として行われる選挙を執行することを広く一般に知らせる行為をいい、衆議院議員総選挙がこれにあたります(憲法第7条第4号)が、参議院議員通常選挙もこれに含むという観念になっています。
それ以外の選挙を執行することを広く一般に知らせる行為は「告示」といい、国会議員の再選挙や補欠選挙、知事や市長の選挙などがこれにあたります。




