平成21年10月定例記者会見
平成21年10月記者会見結果
日時 平成21年10月27日(火) 11:00~11:50
場所 釜石市役所第2会議室
内容 市長の発表項目
情報提供項目
発言要旨
本日は、お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。
今日は、「橋野高炉跡のユネスコ世界遺産登録について」ほか3件についてをお話をします。
まずはじめに、「橋野高炉跡のユネスコ世界遺産登録について」です。
「九州・山口の近代化産業遺産群」世界遺産登録推進協議会主催の世界遺産シンポジウムの結果と今後の取り組みについて、お話をさせていただきます。
昨年12月以来、ユネスコ世界遺産暫定リストに掲載されている「九州・山口の近代化産業遺産群」の構成資産の再調査を契機として、専門家委員会の調査に橋野高炉跡が組み込まれるよう、外国人専門家の視察と講演会を実施してまいりました。
その結果、10月22日に東京で開催された協議会主催の世界遺産シンポジウムにおいて、専門家委員会の提言書に「橋野鉱山と製鉄遺跡」として橋野高炉跡及びその周辺が掲載されました。
また、今回は、形の上では専門家委員会の提言書ではありますが、同推進協議会はこれを尊重する方向であるとのコメントを頂くことができました。
これまでの取り組みに多大なご理解と協力をいただきました「九州・山口の近代化産業遺産群」世界遺産登録推進協議会をはじめ、岩手県、橋野町の地元の皆様方に、心から感謝申し上げます。
岩手県及び釜石市は、来年度、正式に推進協議会入りする見通しとなりますが、九州・山口の世界遺産登推進協議会は、九州と山口県の6知事を中心として構成しておりますので、岩手県に調整を依頼したいと考えております。
また、今回の提言書において、「橋野鉱山と製鉄遺跡」を提言されていることから、橋野高炉跡の周辺や採掘場について、調査を推進し、国の指定範囲を広げる必要がありますし、更なる市民の皆様のご理解、ご協力とご支援を得るため、11月11日、水曜日、「橋野高炉跡・近代遺産の活用を考えよう」と題して、ユネスコ世界遺産登録に向けた説明会及び座談会を実施する予定です。それ以降は、教育委員会等の出前講座などで対応したいと考えております。
世界遺産登録への申請時期に関しましては、推進協議会及び文化庁では、できるだけ早々にユネスコに対する提案を行いたいとの意向でありますが、平泉の場合でも、平成13年度リスト入り、19年度に第1回目のトライという例もあり、今のところ未定でございます。
今後とも報道関係者の皆様の強力なご協力・ご支援をよろしくお願いいたします。
次に、「新型インフルエンザワクチン接種への助成措置について」です。
当市での新型インフルエンザの発生状況は、8月に児童福祉施設での施設閉鎖や小学校での学年閉鎖など流行しましたが、その後、幸いにも最近まで落ち着いた状況でした。
しかし、県内では盛岡市など内陸部を中心に、学校閉鎖や学年閉鎖などが相次ぎ、医療機関での患者が一定数を超えたことから、22日には岩手県新型インフルエンザ対策本部から「インフルエンザ流行注意報」が発令されたところです。
当市でも先週から幼児から大人までの感染者が増えてきており、今週になって中学校での学年閉鎖や保育園のクラス閉鎖措置がとられています。
今後、感染拡大が予想されますので、市民の皆様には、手洗い、うがい、マスク、咳エチケットなどとともに、人ごみへの不用な外出をしないなど、これまでも取り組んでいる対策をとっていただくことをお願いします。このことを是非市民の皆様にお知らせしていただくようお願いします。
さて、新型インフルエンザワクチンの予防接種は、今月19日から医療従事者への接種が始まりました。11月からは妊婦や基礎疾患をもった方などへの接種が段階的に始まります。
接種の優先順位などは資料に記載されていますが、接種費用について、国の助成制度とそれに加えて市単独での助成を行います。
国においては、生活保護世帯と住民税非課税世帯の方の中で、優先接種者に該当する方へは、予防接種料の全額、2回接種の場合は1回目3,600円、2回目2,550円の合計6,150円を無料、1回接種の場合は1回目3,600円を無料としています。市としては、これらの方々には国の方針どおり実施したします。
さらに、市の単独助成として、妊婦、1歳から就学前までの幼児、小学生、中学生について、1回目の接種料の3,600円を助成します。
これは、子どもが重症化している例が多いこと、世界保健機構が、妊婦の重症化を警告していること、子育て世代への経済的支援を考慮したことなど、市として可能な支援を行うものです。
市としては対象となる方々に対する予防接種が、スムーズにできるように対応してまいります。
具体的な接種方法や助成の受ける方法につきましては、11月1日付けの広報かまいしやホームページを活用して市民にお知らせをしてまいります。
次に、「東北横断自動車道釜石秋田線 及び三陸縦貫自動車道等整備促進 岩手県総決起大会について」です。
11月21日土曜日、午後2時から、釜石市民文化会館大ホールにおいて、「東北横断自動車道釜石秋田線及び三陸縦貫自動車道等整備促進岩手県総決起大会」を開催いたします。
この大会は、東北横断自動車道釜石秋田線、三陸縦貫自動車道、三陸北縦貫道路及び八戸・久慈自動車道が、早期に全線開通されるよう、高規格道路を始めとする道路整備の必要性を国及び関係機関に強くアピールし、整備促進を図るために、岩手県高規格幹線道路整備促進期成同盟会の他、各路線の9つの沿線関係の期成同盟会等が主催となって、開催するものです。
出席予定者は、釜石市民を中心に、岩手県選出国会議員、岩手県知事、県内市町村長、さらに、秋田県、青森県、宮城県の各市町村からもお集まりいただき、1,000人規模の総決起大会を計画しております。
内容は、沿線各市町村長からのメッセージ紹介や、大会決議のほか、東京大学社会科学研究所「中村圭介教授」による基調講演を予定しております。
なお、大会での決議文は、当日出席いただく国会議員に手渡しするとともに、後日、関係機関に対して要望活動を実施する予定です。
東北横断自動車道釜石秋田線は、三陸沿岸地域と、岩手県内陸部及び日本海側の秋田県とを結ぶ横軸の大動脈で、また、三陸縦貫自動車道は、都市間の連携強化を図る生命線であります。
東北地方の高規格幹線道路の整備率は、現在約68%となっておりますが、東北横断自動車道釜石秋田線の県内整備率は約56%、三陸縦貫自動車道の県内整備率は約28%と、大きく遅れている状況にあります。
当地域の現状は、横断道の遠野・釜石間、縦貫道の釜石・大船渡間が、未整備区間のままであり、整備促進に向けた更なる取組みの強化が望まれますし、整備中の釜石山田道路においても、一層の働きかけるをする必要があります。
釜石市は、この横断道及び縦貫道の結節点である地理的優位性を利用し、内陸部や三陸沿岸の各都市間の連携強化を図り、地域の活性化に向けた各種施策を展開するためにも早期道路整備を期待するところです。
各路線が早期に全線開通されて、都市間の新たなネットワークが構築され、物流機能の充実や観光振興、救急医療や防災体制の強化などが図られますよう、今後とも、国及び関係機関に積極的に働きかけてまいります。
次に、「釜石市総合計画の策定について」です。
現行の第5次釜石市総合計画は、平成12年度から22年度までの基本構想に基づき、12年度から17年度までの前期基本計画及び18年度から22年度までの後期基本計画をそれぞれ策定し、これに基づき市政運営を行って参りました。
この結果、いわゆる三大基盤の完成をはじめ、企業誘致等の産業振興、生活環境や教育環境の整備、さらには近代製鉄150周年記念の活動などによる鉄の歴史を生かしたまちづくりなど、様々な面で一定の成果をつくり出して参りました。
これらの計画が、22年度をもって終了することから、23年度を初年度とする新たな総合計画を策定し、「みんなで創る希望のまち」の実現に向けた指針を、市民の皆様にお示ししたいと考えております。
この策定に当たっては、第5次計画の成果や反省点などを改めて確認すると共に、今日当市が置かれている状況を踏まえ、少子高齢化、地方分権化、情報化、国際化など、今後の内外の状況変化を想定しながら、新たなまちづくりへの基本的な方向性や、その具体化のためのプログラムづくりに取り組む予定でおります。
特に、今回の計画策定では、市民に開かれた市政運営をとの想いから、従来の行政主導のあり方から、市民の皆様の考え方や意向を計画段階から反映させることに重点をおき、計画立案を協働で行いたいと考えております。
具体的には、市民参画という観点から、新たに選定委員と公募委員とで構成する「かまいし希望創造市民委員会」を、40名程度の委員構成で発足させ、地域会議や庁内における計画策定作業との連携、調整を図りながら、計画を構成する中心的な事項や主要部門などに関し、市民の立場に立った計画立案を行って参りたいと存じます。
今後の計画策定の流れとしては、立案した計画案を、釜石市総合振興審議会や釜石市議会に逐次説明を行い、計画の策定作業の進捗状況やその計画内容について、ご意見を伺いながら段階的に進め、市議会での議決が必要な基本構想については、平成22年度内には議決を頂き、23年度からの各施策の推進に努めて参りたいと考えております。
また、基本計画の5年間の前期計画につきましては、基本構想の骨格が固まる時期を考慮しながら具体的な計画案づくりを平行して進める予定でおります。
以上が私からの発表項目です。報道関係者の皆様におかれましても、釜石からの情報発信にご協力いただくようお願いいたします。
質疑・応答
《橋野高炉跡のユネスコ世界遺産登録について》
質問:今後の具体的なプロセスについて教えてほしい。
回答:今回、8地域、28の資産が専門委員会から構成要素として示されました。今後九州山口の委員会において改めて決定し、その後文化庁に申請する形になります。それを受けまして文化庁で審議を行い世界遺産条約関係省庁連絡会議で暫定一覧表への追加を決定します。その後ユネスコ世界遺産委員会へ提出します。正式の推薦の準備が整った案件について推薦書を作成する手続きがあります。これは毎年2月1日の締切になります。その後、イコモスで審査を行い推薦書提出の翌年6月から7月にかけて審査登録の可否を決定する流れになります。
質問:市として直近で取組まなければならないことは。
回答:「橋野鉱山と製鉄関連遺跡」との位置づけられましたことから、現在は高炉跡3基付近のみの史跡範囲ですので、採掘場跡まで史跡の範囲を広げる必要があります。それらの調査や文化庁と協議を行う必要がなります。
質問:いつぐらいを目処に。
回答:2年から3年かかるものと見ています。今回の提案で15の資産の範囲が広がっていますので九州山口のほうでもそれらの作業が必要ですし、文化財指定になっていない資産もありますのでそちらの作業もかなりの日数がかかるのではないかと思います。
質問:県との連携については。
回答:県レベルでの推進協議会への参加等について協力しながらやっていきたいと思います。
質問:橋野高炉跡と言っているが、橋野鉱山との違いは。
回答:今回の専門委員会の調査報告書は外国の委員の皆さんの観点で橋野鉱山との名称を使いましたが、日本人の概念で行けば、江戸時代は鉄鉱山と言えばその場で採掘もし、鉄作りもしている一体的なもののわけですが、外国の観念では別々違うものです。今回は提言書の”Mine and smelting factory”を直訳し「橋野鉱山と製鉄遺跡」といったた形になっています。国指定の史跡として「橋野高炉跡」があり、今後採掘場も入れることになって行きますと概念的に広がりますので、名称についても県や文化庁とも名称変更も含めて相談していきたいと思います。
市としても、世界遺産登録に向けた推進室を新年度に設ける予定です。それまでの間、地域の皆さんと連携して、どう取組むか考えていきたいと思います。今までは九州山口の取組みに差障りのないように取組んできましたが、これからは市民一体となって取組みたいと思います。また、来年から新しい総合計画も作るので、将来のまちづくりの柱にしていきたいと考えています。
質問:同じ世界遺産候補で、平泉は観光地となっていて、観光客も増えているが、橋野はどうか。グリーンツーリズムなどとの関係で宿泊の受け入れなどは。
回答:橋野も観光客は増えているようです。地域の皆さんと連携を深めながら進めたいと思います。11月21日に、当市で道路関係の総決起大会が開催されますが、道路だけでなく、観光面での連携を深めたいと思います。橋野高炉のリスト入りにより、広範囲での観光に力を入れていきたいと思います。
質問:「九州山口」の資産に釜石が入ることへの抵抗感は。
回答:10月22日のシンポジウム終了後、懇親会があり、その席で来賓の河村前内閣官房長官の挨拶の中で釜石が入ったことについて紹介がありました。その後、私に挨拶の依頼もありました。主催者側でも気を使っていただいたのだと思います。協議会への加入についてもある程度認めてもらったとの感触です。県知事にも協力を依頼していきたいと思います。
質問:年内に加入するのか。
回答:負担金などの関係もありますので、加入は新年度になりますが、調査などは進めていきたいと思います。先日のシンポジウムで漏れた地域など、構成資産として認められるようまだ頑張るとのことなので、もう少し時間はかかるかもしれません。
質問:市の組織として推進室を設置とのことだが、市長直轄の組織となるのか。
回答:本来であれば、教育委員会内の組織とするところですが、他の部局との兼ね合いもあるので直轄組織とする予定です。
質問:市民と一体となった取り組みとはどのような取り組みを考えているか。
回答:広報でのPRや、出前講座、座談会やシンポジウムなど、定期的に開催してPRしていきたいと思います。
質問:11月11日の座談会のメンバーは。
回答:決まっている人もいますが、現在募集中です。
質問:今回の候補地には民有地はあるのか。
回答:あります。所有者との関係をどうして行くかが大切だと考えています。
質問:推進室の設置について、市長の心積もりは。
回答:人数的には3人ぐらいでしょうか。中身が史跡が多いので、教育委員か命からも借りなければなりません。仕事的には、登録に向けた九州山口との関係、岩手県との関係、住民との関係など調整すべきものがあります。人材育成についても鉄づくりを活用しようとの考えを持っていたことからさらに拍車をかけていきたいと思っています。改めて市としても人材育成に力を入れていくという市政を示したいと思います。
質問:推進室の名称は。
回答:仮称ですが、「ユネスコ世界遺産推進室」と考えています。
《新型インフルエンザワクチン接種への助成措置について》
質問:予算的にはどうなっているのか。
回答:当面、現計予算で対応し、直近の補正予算で対応します。
(11:50)




